2018年01月10日

DHE鍵交換の仕組み

たまにはセキュリティの話でも。

DHE鍵交換の仕組みの式を解説してみる

サーバーは任意の(g,p)を選択する。この時pは大きな素数であることが望ましい

作成したgとpをクライアントへ送信する(これは非暗号通信なので盗聴される可能性がある)

クライアント、サーバーは任意の数字 a , b を決定する。この数字はお互いに知り得ない情報である。

サーバーがa、クライアントがbを用いて以下の値を計算する(nがa、bに相当)

A= ga mod p

B= gb mod p

計算したAとBを送受信する(これも盗聴される可能性がある)

受信したAとBに対して、以下の計算を行う

KA= Ba mod p
KB = Ab mod p 


このとき、KA と KBは同じ値になるので、これを暗号キーとして用いる

同じ値になる理由についてもっと詳しく説明する

多項式の性質として、以下が成り立つ場合は

r= a mod p

次の式が成り立つ。

an mod p = rn mod p



二項定理で分解していけば、最後の rn以外はpの次数が1以上なのでmodでは消せるためである。

とすると、Ba mod p  = gba mod pとなり、

Ab mod p  = gab mod pとなるので、同じ値になるわけである。



gとpとAとBは盗聴されてしまうかもしれないけれど、そこからaとbを計算することが難しいので、
成り立っている暗号方式である。例えばある数Xを7で割った余りが3だったとわかっていても、Xは3,10,17,24,..... と無限に可能性があるためです。


posted by koteitan at 13:49| Comment(0) | セキュリティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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